映画『私がビーバーになる時』の公開前から、制作の裏話をまとめていた記事です。
映画を観て、ビーバーのリアルな描写が気になった方も多いのではないでしょうか。
公開後に判明した新しい情報も含めた、制作の裏話やビーバーの雑学をご紹介します。
目次
ビーバーが主人公に選ばれた理由
監督の着想のきっかけはドキュメンタリー番組だそうです。
野生動物を撮るために「眼にカメラを仕込んだスパイロボット」が使われていました。
当初はペンギンが主人公の予定でした。
しかし、ペンギン作品の飽和を避けるため、ビーバーへ変更されたそうです。
劇中にあるスパイロボットは実在します。ペンギン型だけでなく、ビーバー型も実際に作られています。
サメのシーンは動物パニック映画のオマージュ?
予告編でサメが出てくるのが少し気になっていましたが、
本作には映画『鳥』や『ジョーズ』のような「動物が人を襲う映画」へのオマージュも含まれているそうです。
動物映画の歴史へのちょっとした遊び心のようです。
また、監督はジブリファンだそうです。本作も『平成狸合戦ぽんぽこ』から影響を受けており、様々なオマージュが隠されています。
ビーバー研究者が制作に協力
作中のサマンサ教授は、実在のビーバー研究者「エミリー・フェアファックス博士」がモデルです。
制作チームは博士に協力を依頼しました。一緒に使われなくなった巣の内部に入り、構造などを調査したそうです。
また、教室の黒板に書かれた文字は、博士の実際の筆跡を元にしています。
映画のビーバーと本物のビーバーの違い
歯の色はあえて「白っぽく」
一部のビーバー好きのあいだで話題になっているのが、映画のビーバーの歯の色です。
本物のビーバーの歯はオレンジ色です。しかし、映画では白っぽい色になっています。
フェアファックス博士もこの点を指摘したそうです。
ですが、アニメのオレンジ色の毛並みとのバランスを考え、このデザインになりました。
指の本数
映画のビーバーは前足が4本、後ろ足が3本の指で描かれています。
しかし、本物のビーバーは前後とも5本ずつ指があります。前足で器用に物を掴むのが特徴です。
ちなみに、前足4本・後ろ足3本という特徴は、カピバラやモルモットと同じです。
そのため、食事の際も基本的に前足で持ちながら食べることはありません。
ただし、これもアニメとして見やすくするためのデザイン上の都合だと思われます。
日本人差別の意図はある?日系人キャストの選定理由
公開前、主人公に日系人が選ばれたことで、一部で差別を心配する声がありました。
出っ歯のビーバーに例えて、日本人を揶揄しているのではないかという意見です。
アニメでは実際のビーバーより前歯が強調されることがよくあります。
しかし、制作陣が日系人を起用したのには、別のきちんとした理由があるようです。
「ステレオタイプではない日系家族」の描写
インタビューで主人公の祖母に「TANAKA」という名前をつけた背景について、監督は自身のルーツを明かしています。
監督が育ったカリフォルニアの日系コミュニティを反映させたと語っており、「訛りのない英語を話す祖母」など、これまでの映画があまり描いてこなかった”ごく普通のアメリカ人として生きる日系家族”を映し出すことが、その狙いだったようです。制作チームには多くの日系アメリカ人が深く関わっており、プロデューサーのグリンドル氏も「自分たちを”アメリカ人”と自認するアジア系を描くことには大きな意味があった」と述べています。
つまり、外見的な揶揄ではなく、むしろ「透明化されてきたアジア系アメリカ人の存在を正しく描くこと」が、本作の真の意図であると言えそうです。▼制作の裏側が語られたインタビュー全文はこちら
監督は、過去に自身もアジア系アメリカ人として差別を受けた経験があると語っており、そのテーマは監督作品の『ぼくらベアベアーズ』でも描かれています。
作中ではクマたちが差別的な扱いを受ける場面があるが、それはアメリカ社会におけるマイノリティの立場を表現したものだといいます。
Why I created WE BARE BEARS. pic.twitter.com/EqnXWfQhzr
— Daniel Chong (@threebarebears) November 11, 2016
公開が待ち遠しい
試写会を観た批評家からの評価も非常に高くなっています。
アメリカの批評サイト「ロッテン・トマト」では、96%が好意的な評価でした。
ピクサー・スタジオ作品として、ここ10年間でもトップクラスの評価になります。
ビーバー好きとして、ビーバーがスクリーンでどんな活躍をするのか、とても楽しみです。
映画『私がビーバーになる時』は、2026年3月13日(金)公開!!
映画館でビーバーと握手(実際は5本指)!
追記
ついに公開初日に観てきました! ビーバー好きとして、期待していた「あの動き」や「あの設定」はどうだったのか……? 感想はこちら↓